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2012年04月05日

自らを奮い立たせるもの

燃えたぎるような野心を持っている人は幸せだと思う。しかし一人で踏ん張ってみても、物事を決して前へ進めることはできないだろう。一人でできることなど限られているものである。熱い野心の炎をどうすれば人々へ伝えることができるのだろうか。

思いを人に理解してもらい協力を得るためには、具体的かつ論理的でなくてはならない。「何か大きなことがしたい」などと、漠然と熱く語ったところで、普通のまともな人であれば相手にしないだろう。極めて論理だって、目標の背景と具体的手法、そして成功の果実の大きさを説得できなければならない。つまり、知がまずなにより必要である。

利己的すぎても人はついて来ない。仮に人を出し抜いて成功できたところで、それは一時的なものに終わるだろう。なぜなら、利己的な人の周りになど人は長く居続けることはないからである。

ところで、年を重ね、小さくても多少の成功を積み重ねていくと、どんな人であっても野心の炎はやがて小さくなっていく。目標が大きければ大きいほど、成功に至るためには時間がかかる。長丁場の戦場で、野心の炎を絶やさないためにはどうすればよいのだろうか。私は悔しさに素直に向き合うことではないかと思う。野心を実現する過程では、自らの思いを否定されることは良くあることである。悔しく涙することだってある。この悔しさを、何かで紛らわして蓋をするのではなく、素直に受け止め、怒りに変えるのである。この怒りは、やがて、再び熱い野心の炎となって心に宿る。

成功に至ることなく人生を終える人も大勢いるだろう。しかし、野心を実現するための努力、その過程こそが重要なのであって、努力した結果、目標に到達できなくても十分に充実した人生を送れると信じる。人生も後半になり、後からふと己の野心に気づき、しかしもう手遅れだからとあきらめてしまうことほど悲しいものはない。
  


Posted by furuhiro at 00:13Comments(0)その他

2011年03月26日

少しでも何か役に立てれば、と願う

大変なことが起こった。平穏な九州の地に居る私が、被災者へいくら慰めの言葉を呟いてみたところで、彼らへ何の救いにもならないことは分っている。そんなことを呟いたところで、つぶやいた張本人である私自身へ、空しさという後悔が襲ってくるだけである。もし私が被災者に接する機会があるとすれば、彼らの苦悩ややるせなさ、怒りや悲しみにじっと耳を傾け、そして自分にできることをただ黙々とやるしかない。

震災地あるいは避難場所において、我々の技術を利用する際の手引きを気が付いた範囲でまとめてみました。復興活動に携わっておられる方々、下記をご参照になり、もしこの技術が何かしらの役に立ちそうでしたら、次までご連絡ください。(Email: info2@mobcom.ait.kyushu-u.ac.jp)

(1)何ができる?
広い無線LANのエリアを、配線の必要なく、非常に短時間で簡単に形成できます。難しい無線の知識は不要です。5分ほどの説明で、誰でも設置できるようになります。このエリア内では、スマートフォン(iPhone、Androidなど)、スマートパッド(iPadなど)、ノートPC,携帯ゲーム機等のWiFiが搭載された装置が無線でインターネット接続できるようになります。

(2)装置について
我々の技術が搭載された無線LAN装置の市販品が存在します。PicoCELA社のPCWL-0100(http://www.picocela.com/)です。同装置をバッテリで駆動します。バッテリはどのメーカのものでも構いません。要件は15V-0.7Aです。電圧に関しては±2v程度は許容できます。出力が10W以上出せるものを必ず使用してください。実績があるバッテリは、Enax社のPowerBattery Plus(http://shop.enax.jp/shopdetail/003003000001/)です。同バッテリを利用すればフル充電で6時間ほど駆動できること確認しています。このバッテリの容量は77WHです。三脚は普通のカメラ用の三脚で構いません。PCWL本体は500gほどの重量です。これにバッテリを加えた荷重が三脚にかかります。PCWL-0100、バッテリ、三脚で一つの無線LANアクセスポイントを形成します。これらを複数台、WiFi空間を構築したいエリアに設置します。配線は不要です。PCWLを設置する際は、最低1つの他のPCWLが見通せる場所にあるように設置してください。本無線LAN装置の特徴は、複数台のPCWLが互いに無線で信号を中継し合うことで、LAN配線の必要なく、無線LANのエリアを簡単に拡大できることです。自動的に中継経路を形成します。多段中継が可能ですので、PCWLを次々と設置することで遠くまで無線LANのエリアを拡張できます。一台設置するごとに、各PCWLに備わっているボタンを押下して、LEDランプが点灯することを確認してください。ネットワークが通じているかどうかを1台設置のつど、その場で確認できます。PCWL間の中継回線の通信可能距離は、見通しで30~50m程度と考えてください。上記の間隔でPCWLを設置すれば十分な品質のアクセス回線(各PCWLとWiFi端末を結ぶ回線)を確保できます。

(3)注意事項~屋外利用について
PCWLの中継回線には屋内利用しか認められていない5.15GHz~5.25GHz帯の周波数帯域が使われています。したがって、屋外利用はできません。同帯域は公共衛星通信等の用途で他に割り当てが行われているそうですが、具体的にどのシステムが利用しているかの詳細は不明です。PCWLの屋外運用がどうしても必要な方は、関係省庁へご相談いただくことをお勧めします。無論、確約などできませんが、今は非常時、何かしら配慮していただけるかもしれません。

もし仮に屋外利用の許可が下りた場合であっても、PCWLのハードウェア自体が屋内仕様で設計されているため、雨風にさらされる環境での利用は必ず次の対策を施してください。PCWL本体を、電波の遮蔽が少ないビニールやプラスチックケースなどで覆う。PCWL本体が熱を発するので、大きめのビニールを用いて中に空気を充てんして膨らませた状態がベストです。バッテリにも同様の対策を行ってください。

(4)外部インターネット回線について
PCWLは多数のそれらが連携して無線LANのエリアを拡大するための装置です。PCWLによって形成された無線LANのエリアでインターネット通信を実現するためには、外部インターネット回線の確保が必要です。現在、被災地において通信キャリア各社が衛星通信等を使ってインターネット回線の敷設を行っているようです。これらを外部回線として利用してください。外部回線は設置したPCWLのどれか一つに、一か所だけ接続すればOKです。
  


Posted by furuhiro at 23:53Comments(0)その他

2009年01月01日

ブログ始めました!

2009年を迎え、念願のブログを開設しました。

エッセイとも言えるブログは、自分をさらけ出すようで恥ずかしいですが、技術論文では書けない主観を書けるところがいいですね。仕事に関係する内容が中心となるでしょうが、ぜひ今後も定期的にのぞいていただければ幸いです。

このブログのタイトルに「素は創造」という名を与えました。

つい先日、夏目漱石の短編エッセイ、「素人と黒人(玄人)」を読んだ。創造は素人が成す。創造的な人は大抵物わかりが悪く、呑み込みが悪い。その道で経験 を積んだ者は、そのような人を素人と見下すことがある。しかし本物は素人であることを臆することなくさらけ出せる人のほうだ。何事にもとらわれず、常に自 分の頭で判断し、自分で何をすべきか決める。常に自分本位である。これなくして創造など有り得ないだろう。素人であることが創造的な仕事をする上で必要な 行動様式であることを漱石は見事に指摘している。一流と呼ばれる芸を持つ人の中には、常識にとらわれすぎていて創造的ではない者もいると言い切っている。

私が知っている独創的な仕事をした人達は、なるほど大抵呑み込みが悪い。もちろん彼らは馬鹿なのではない。彼らが理解したと自覚できる基準が高いのであ る。高すぎるからなかなか納得しない。このような態度が、周囲には呑み込みが悪いように映るのである。彼らが新しい情報を得たとき、彼らの頭の中にある知 識ネットワークとこの新しい情報とがどうリンクするのかを模索する。そして、他の知識との関連が正しくネットワーク化されたとき、初めて納得するのであ る。これが、いわゆる「腑に落ちる」というところまで達した理解である。いったん腑に落ちれば、新しい概念は完全に彼らの血となり肉となり、そして次の創 造の糧になるのである。

「素直」という言葉も好きだ。しかし、ここでの素直とは決して人に対して従順であるという意味ではない。自分に対して、である。自分に素直であることは、 時に周囲との軋轢を生じさせることもあり、決して楽な生き方ではない。しかし、自分に嘘をつくことは、やがて後悔を生み、その人の人生を不幸にしてしまう こともある。また、「素人」であり続けるためにも必要な態度であろう。

素人であることを誇りとし、自分に素直であることを生涯忘れず、そして創造的な仕事がしたい。この思いをこめて、「素は創造」とこのブログのタイトルをつけた。
  


Posted by furuhiro at 07:00Comments(0)その他